窓から優しい風が入ってくる。
遠くで豆腐売りの声が聞こえている。
私はベットに横たわって静かな朝の気配を楽しんでいる。
軽く目を閉じているが、真っ暗ではなく
乳白色の世界が広がっている。
とても気持ちが良い。
これまでの出来事がひとつ・・・ひとつ・・・
浮かんで消えていく。
最後に糸に繋がれた小さな思い出のかけらが5つ・・・6つ・・・
もう終わりなの?
これで本当の深い眠りについていくらしい・・・と感じた。
大きなため息をついて
この体が現世とお別れをする。
・・・・・・・・・・・・・。
昔々のことですが、
気功師の外山先生にどんな最後を迎えたいですか?
と聞かれて具体的に浮かばなかったのです。
幸せな事に親も兄弟も元気です。
しかし人は一人で生まれ一人で死んで行きます。
その時こうであればいいな・・・・・。